ピルで計画的に明るい生活を送りましょう

ピルの服用

ピルの服用は、副作用をともなうこともある

ピルの服用は、女性に多くのメリットをもたらしますが、そこには副作用も存在します。よくある副作用から、確率は小さいけれども重い副作用まで、ご紹介しておきます。
 

生理が来ない、不正出血などの症状

これらは、特に服用初期に発生しやすい症状です。本来、生理が来るはずの日に何も起こらなかったり、予定外の日に出血があったりします。服用を続けることで症状は落ち着くことが多いのですが、症状が続く場合は必ず医師に相談しましょう。
 

胸の張り、体のむくみ

ピルを服用することで、胸の張りをおぼえたり、体がむくんだりという症状が出ることがあります。また、吐き気やムカつき、頭痛を感じる人も多くいます。
 
これは実際の生理の際にも起こりうることですが、ピルの場合、人工的にこの状況を作り出して避妊を行っているので、特に服用初期には起こりやすい副作用と言えます。服用を続ければ、数ヶ月で治まることが多いようですが、長く続くようであれば、必ず医師に相談しましょう。
 

可能性は低いけど重大、血栓症のリスク

血栓症は、言葉を換えれば「心筋梗塞」「脳梗塞」など、血管内部に栓ができて詰まってしまう病気です。これらの病気は、危険な生活習慣病としてよく知られていますが、40歳以降に発症することが多い病気です。通常、ピルを服用する年齢層ではそれほどのハイリスクではなく、30歳の女性の場合、2万人にひとりの確率でしか発生しません。ただし、生活習慣病の因子が発生を左右するため、ピル服用を開始する前に、リスク因子を認識する必要はあるでしょう。
 

ピルの服用前に血栓症のリスク因子を理解する

血栓症のリスク=生活習慣病因子と言っても差し支えありません。肥満、喫煙、糖尿病、高血圧などを患っている、もしくは過去に血管系の疾患があった場合は、ピル服用による血栓症リスクが上昇します。
 
通常、病院では、ピル服用を開始する前に、血栓症を予防するために、そのリスクを問診によりチェックします。
 
緊急手段として服用するピル
計画的、そして規則的に服用することで、避妊の他にもさまざまなメリットをもたらしてくれるピルですが、避妊に失敗したときの、緊急手段としての利用法もよく知られています。
 
この緊急手段のことを「モーニングアフターピル」と呼びます。セックス翌朝のピル…モーニングアフターピルは、レイプ被害にあった女性を救済するための方法として生まれました。
 
性交渉の後、72時間以内にピルを2錠、さらに12時間後に2錠を服用します(薬の種類により、服用方法に違いがあります)。「コンドームの装着でトラブル発生」「彼氏に生を要求されて、流れで…」などといった望まないセックスの際に、妊娠リスクを減らす方法です。
 
モーニングアフターピルは、手順を間違えなければ、高い効果を発揮します。ただし、100%ではありません。セックスからピル服用までの時間が長くなれば長くなるほど、妊娠する確率は高まります。
 
モーニングアフターピル服用までの時間と妊娠確率
セックス後
12時間以内: 0.5%
~24時間: 1.5%
~36時間: 1.8%
~72時間: 4.1%
 
セックス後、72時間(3日)の時点で妊娠の確率が約4%。コンドームよりも確率は悪くありませんが、やはり初動のスピードが大切です。
 

モーニングアフターピルの副作用

モーニングアフターピルでおぼえておきたいのは、その副作用です。
 
モーニングアフターピルは、通常の避妊時に服用する低用量ピルとは違うものを服用します。副作用もピルにより、また人により感じ方はさまざまのようですが、やはり概して強めです。
 
モーニングアフターピルは、吐き気、嘔吐、めまいなどをともなう場合があります。服用後に吐いてしまうとピルの効果が出ない可能性があるため、服用後すぐに吐いてしまったなどの場合には、さらにピルを服用しなければならず、肉体的にも精神的にも大きな影響があります。
 
モーニングアフターピルの服用方法は、基本的にはこれまでにご紹介した通りですが、ピルの種類により、服用方法に違いがありますので、服用の必要がある際は、必ず確認してください。
 
モーニングアフターピルは緊急時のためのもの
安心のためにモーニングアフターピルを用意しておくことは悪いことではありません。ただし、モーニングアフターピルは、あくまでも緊急手段として使われるものであり、その不快な副作用についても、服用方法と合わせて理解しておくことが必要です。
 

ピルを知り、快適な生活を送りましょう

ピルは避妊の他に、生理や生理に関わる不快な症状を和らげてくれる、多くの女性の味方です。また、望まない妊娠を防ぐための緊急手段としても大きな役割を果たしています。ピルとコンドームを併用すれば、妊娠だけでなく、性病のリスクを抑えることができます。
 
ピルの服用には、多少の副作用がともないますが、用法を守って計画的に服用することで、女性の日常生活を充実させてくれます。女性の笑顔がもっと増えると、世の中はもっと明るくなります。ピルを知って、快適な生活を送りましょう。
 

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